チラ見

同居人

む~さんはご飯を食べながら、私の方をチラチラ見ます。

いつものように遅い時間に夕飯を食べながら、こちらをチラッと見ました。

「何?」と聞くと

「お風呂入れって言いそうだから…」

「自主性にまかせる。」

ブラック企業勤めで毎晩12時近くに帰って来るむ~さんは、言わないで過ごすと、1週間お風呂に入ってなかったりします。

夏でなければ臭いは気になりませんが、営業の仕事なので、見た目は大切です。

疲れている様子を見ると、うるさく言うのも可哀そうなので、自主性にまかせることにします。




む~さんは夕飯の後に、部屋に水割りを一杯持って行くのですが、疲れているのでそれを飲み終わる前に眠ってしまいます。

このところは帰宅時間がほんの少し早くなって、部屋に戻る前に、テーブルで一杯飲むようになりました。

そして、夕飯を食べ終わると、こちらを見てニヤリとします。

「一杯作ってもらってもいい?」

と言っていたのが慣れて来て、「ニヤリ」になったのです。

水割りを作って出すと、指でテーブルを押しました。

「何?」と聞くと、

「ここを押してお湯張りできたらいいなと思って」

要するに、お風呂を入れてほしいと言っているのです。

甘やかすと更に甘えてくるのはわかっているのですが、クタクタで可愛そうなので、お湯張りボタンを押しに行ってあげました。

でもジェスチャーでやって貰えると企んでいるむ~さんには、ちょっとムカつきます。




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