親孝行

同居人

む~さん家のお墓は、む~さんが子ども時代を過ごした地方の家の近くにあります。

今住んでいる場所から行くと、3時間くらいかかります。

む~さんは1年に1回はお墓参りに行っていますが、高齢のお母さんは何年かご無沙汰しているそうです。

お母さんは自分の足腰のことを考えて、今年は泊まりでお墓参りに行こうと、む~さんに手配を頼みました。

ところが3日前になって体調が悪くなってしまい、む~さんが一人で行くことになってしまいました。

お墓の場所は不便な地域なので、今現在は住人は多くありません。

それでも昔から住み続けている人もいて、去年は小学校の先生に、今年は同級生に会ったそうです。

「50年も経ってるのによく顔がわかったね。」

凄いと思って聞くと、

「みんな、俺じゃなくてオヤジを覚えてるんだ。うちのオヤジはその辺りでは有名人なんだ。」

と言うのです。

そういえば前に、「お墓の場所が遠くても、場所を移したくない」と言っていた気がします。

お墓は生きている家族だけでなく、亡くなった人の思いも絡み、複雑です。

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