怒り2

同居人

む~さんは休みの日に本屋に行きます。

毎回ではありませんが、本を買ってきます。

少し読んでそのままになっている本もたくさんあります。

小さな本棚があるのですが、中に納まりきらなくなり、その辺に置きっぱなしになっている本が数冊あります。

時々私は

「いらないなら売っちゃうよ!」

と伝えていましたが、先日ついに決行しました。

1000円くらいで売れそうな本を選んで、メルカリに出品したのです。

4冊がすぐに購入され、3冊は売れ残りました。

1週間くらい過ぎた時に、気が付かないだろうと思っていたむ~さんにバレました。

「もしかして俺の本売った?」

「うん。」

「何売ったの?」

かなり怒っています。

「〇と〇と…」

「〇は?」

「まだ売れてない。」

その本を会社の部下に貸すと約束したのだそうです。

「他の本はいるの?」

と聞くと、他はいらないと言いました。

私はさすがに悪いことをした気持ちになりましたが、む~さんは私に対して怒りの口調をしたことを反省したようで、30分くらい経つと、私の機嫌を取ろうとしました。

実はむ~さんに言った本以外にも売りに出した本があって、既に売れてしまったのですが、本がないことに気付くまで黙っておくことにします。

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