帰宅したむ~さんは機嫌が悪そうな顔をしていました。
会社の同僚と揉めたそうです。
む~さんは嫌いな人がいると、その人に対しての不満を貯めに貯めて、ある時爆発させます。
「会社に行きたくないんだ!」
おそらく相当の癇癪を起したのでしょう。
「俺はズルい奴は嫌いなんだ!」
そうなのです。
む~さんはいい加減そうに見えてもズルくはなく、要領が悪いのでズルいことができません。
私も会ったことはないですが、そいつが嫌な奴なんだろうと想像できます。
私だったら、嫌な奴とは関わりません。
無視して、いない人にしてしまいます。
でもむ~さんは、しつこく嫌な奴にからもうとするところがあります。
そうなると最初は言われた方の奴が悪くても、どっちもどっち的になってしまうのです。
機嫌が悪いむ~さんが日課の血圧を計ると、いつもより高い数値になっていました。
次の日の朝、む~さんが出勤途中の電車に乗っている時間に合わせてラインを送りました。
「嫌な奴に文句を言ったってそいつは変わらないし、君の血圧が上がるだけだ。」