不眠症状が出た前の年のお盆休みに、足に大量の湿疹ができたことがありました。
おしりの下から足首までぎっしりと、小さな赤いブツブツができて、痛くも痒くもありませんが、気持ちが悪いほどの量の多さでした。
皮膚科を受診すると、原因は疲れやストレスだと言われました。
でもその時は自分はストレスに強いと思っていたので、心の許容量がオーバーしていることに気付けませんでした。
営業の仕事ですので、売り上げに対する自分の拘りと会社からのプレッシャー。
何十年もこの環境で続けて来て、平成が一桁の時代は上司が怒鳴れる時代で、平成が二桁になった頃からは「パワハラ」になるからと、上司が言葉使いに気を付け出した時は、良い変化であるのに、物足りなさを感じたりもしました。
同時にIT化が進み、仕事のやり方も変わってきました。
業務が一覧化され、全ての項目の目標数字の達成を求められるようになりました。
私はだんだんと、みんなで同じ数字を達成することに息苦しさを感じるようになりました。
自分は違う形なのに、みんなと同じ形の型にはまらなくてはいけないように思ったからです。
業務の項目は毎年増えていき、ただ数をこなすだけの仕事に、やらされ感しか感じなくなりました。
今までは訪問先で嫌な思いをしたり、成果が出ない時は社内でも嫌な思いをしたり、99個嫌なことが続いても、100個目に嬉しいことがあれば、リセットできていたのに、いつの頃からか気持ちを切り替えられないままになっていたようです。
以前は感じた「小さな達成感」が、感じられなくなっていました。
知り合いが「茹でカエル」の話を教えてくれました。
ー 熱湯にカエルを入れたら、驚いて逃げ出すが、カエルを水に入れて徐々に熱すると、カエルは気付かないうちに茹で上がってしまう ー
急な変化に気付けても、ゆっくりとした変化には気付きにくい。
茹で上がる前に気付けて良かったです。