結局、横取りされた取引先は戻って来ませんでした。
横取りした担当者がゴネにゴネて手放さなかったのです。
それならこっちもゴネて戦うこともできましたが、取引先に迷惑を掛ける形になってしまうことを恐れて辞めました。
取引先の担当者から今回の経緯とこれからの方針を伝えられ、私が引き下がることで終わらせました。
ある意味、ゴネた職員は気持ちが強いと思います。
私が逆の立場だったら、あっさり渡してしまったと思うからです。
でも30数年営業を続けてきた経験から思うのは、「捨てる神あれば拾う神あり」で、去る人もいれば来る人もいてバランスが取れているものです。
この執着心がなくなったのは年のせいなのでしょうか…。
今回のことで気付かされたことがありました。
取引先の担当者とは10年くらい前からやりとりをしていて、10年前からの記憶をたどりながら今までの流れを整理してみたのですが、担当者の方はあまり覚えていないのです。
私は悔しい嫌な思いがあるから覚えていたのかもしれませんが、それでも正確には思い出せません。
自分も相手も曖昧になっている記憶に囚われて、「悔しかった」ということだけが強調されて、「嫌な記憶」として持ち続けていたことが、なんだかバカバカしく思えました。