む～さんは、会社の作業着を着て営業をしています。
作業着にはポケットがたくさん付いていて、胸のポケットにはボールペン、腕のポケットには定規と赤いサインペン、ズボンのポケットにはペットボトルと、それぞれに入れる物が決まっています。
どのポケットも丸く膨らんでいて見た目が良くないので、全部をまとめて入れられるサコッシュを使わせてみましたが、それぞれのポケットにそれぞれの物が入っていないと不安になるというので、サコッシュはやめました。
でもいつも小銭を入れているポケットに小銭入れがなくて焦ることが、日に４回はあるそうです。
む～さんがテーブルの上にファイルブックを置いたまま出勤しました。
暫くすると、仕事で必要なファイルだということで取りに戻ってきました。
別の日に、出勤する時に使っているショルダーバックが置きっぱなしになっていたので、忘れて行ったのかとラインで尋ねると、それは置いて行った物でした。
忘れていった物と置いていった物の区別は難しいものです。
久しぶりに休みの日が一緒になったので、2人でバスに乗ってお気に入りの魚屋に行きました。
帰りはむ～さんが寄る所があると言うので、先にバスを降りることになりました。
降りる時に乗車代を支払うバスで、おつりが出ない機械なので、先に両替をしなくてはいけなかったのですが、バスに乗り慣れていないむ～さんは間違えてしまったようで、運転手さんからおつりの代わりに、次に使える乗車券をもらっていました。
私は後部座席で、あの乗車券もどっかに失くしちゃうんだろうなと思いながら見ていました。
そしてふと、む～さんが座っていた座席を見ると、１０円玉と１円玉が落ちていました。
む～さんは今までに、どれだけの物を落として、失くしてきたのでしょうか…
